境界明瞭で軽度隆起した鮮紅色の皮膚腫瘤です。
外傷などをきっかけに生じますが、初めの外傷部位の範囲を越えて増殖します。
好発部位は胸部、背部(肩甲骨の上)、恥骨部、耳介部、下顎部などです。
原因は体質ですが、それも年齢・部位により1個人においても変動します。
治療法は基本的にステロイド(注射・外用)を用いた保存療法(手術をしない)です。 ケロイドを手術で切除すると新しい大きい傷ができるので、その後ケロイドが再発し元よりかえって大きなケロイドとなってしまいます。
よく勘違いされるのが「ケロイド」と「肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)」です。
同じものとして捉えられがちですが実は全く違います。
肥厚性瘢痕はケロイドとは違い、最初の範囲を越えて拡大することはありません。
肥厚性瘢痕の治療法は手術が第一選択です。
ピアスホールをあけた後に生じるのが左の写真の様なケロイドです。
ピアスで最初にできるのは小さな点の傷ですがそれが徐々に拡大して(最初の範囲を越えて)いきます。
ケロイドの治療は基本的にはステロイドの注射か外用ですがこのように大きくなった場合、注射のみで治療するのは困難です。
このような場合、ケロイドを外科的に切除し、手術後あまり時間をおかずステロイドの注射を開始します。 そうすることによりケロイドの再発を防ぐことができます。
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皮膚科・形成外科 西田医院
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